プロジェクト実績紹介

※全プロジェクトにおいて、コラウェイクの協働コーディネーターが併走サポートをしています。

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高森里山活性化プロジェクト!

 

~高森(栗原市)のワイガヤに向け、将来ビジョンを描こう~
SDGs1 貧困をなくそう
SDGs3 すべての人に健康と福祉を
SDGs4 質の高い教育をみんなに
SDGs5 ジェンダー平等を実現しよう
SDGs7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
SDGs8 働きがいも経済成長も
SDGs9 産業と技術革新の基盤をつくろう
SDGs11 住み続けられるまちづくりを
SDGs12 つくる責任つかう責任
SDGs13 気候変動に具体的な対策を
SDGs14 海の豊かさを守ろう
SDGs15 陸の豊かさも守ろう
SDGs16 平和と公正をすべての人に
SDGs17 パートナーシップで目標を達成しよう
COLLAWAKEの共通目標
SDGs4 質の高い教育をみんなに
SDGs5 ジェンダー平等を実現しよう
SDGs17 パートナーシップで目標を達成しよう

<基本情報>

  • 受入先:株式会社築館クリーンセンター
  • 所在地:宮城県栗原市
  • 設立:1992年10月5日
  • 事業:産業廃棄物処分業
  • プロジェクトメンバー
  • 受入企業3名(経営陣、部門長)
  • プロボノ9名(宮城県内1名・県外8名 / 女性3名(うち学生1名)・男性6名)
  • 協働コーディネーター(コラウェイク)1名
  • 実施形態:オンライン(Zoom)+現地訪問(3回)
  • 期間:2023年9月~2024年4月
キックオフ!
現地視察(11月)

<プロジェクトについて>

  • プロボノ協働のきっかけ
    2022年10月に、コラウェイクの代表が、築館クリーンセンター様の現地視察に参加し、大場最高顧問の高森への想いをお聞きしたことです。そこから5回ほど足を運びながらプロジェクトについて打ち合わせを重ねていきました。
  • 課題
    地域に若者が少ない。少子超高齢化・若者の流出が進んでおり、このままでは過疎化が進んでいく。
  • プロジェクトの目的
    1. 高森住民が望む地域の未来への理解を深める。
    2. 高森が活性化する、持続可能な事業をつくる。
    3. 高持の魅力を発信できる、広報のしくみづくりを進める。

事前学習①

取り組み内容

  • 高森地域の過去~現状、大場最高顧問の高森活性化への想いやこれまでの活動についての理解を深めるため、大場最高顧問が執筆された書籍『夢は里山で』を読んだ。

 

成果物

  • 気づき・学びのまとめ

事前学習②

取り組み内容

  • 地域創生の重要ポイントを理解するため、また、企業側とプロボノの意識を揃えるため、書籍を読み、今後に向けた準備を行った。

 
=参考図書=

  1. 『稼ぐまちが地方を変える ~誰も言わなかった10の鉄則~』木下斉
    https://amzn.asia/d/cDBhkMI
  2. 『関係人口の社会学 ~人口減少時代の地域再生~』田中輝美
    https://amzn.asia/d/1ZZNvpX

 

成果物

  • 気づき・学びのまとめ

マクロ環境の理解

取り組み内容

  • 地域活性化をめぐる世情・環境を理解するため、PEST分析、5F分析を実施

 

成果物

  • 各分析のまとめ

先行事例リサーチ

取り組み内容

  • 地域活性化の成功事例のリサーチ・成功要因分析
  • 同じく、失敗事例のリサーチ・失敗原因分析

 

成果物

  • リサーチ結果まとめ

高森地域のリサーチ

取り組み内容

  • 栗原市・築館・高森の地理・歴史・文化、課題・展望等についてリサーチ

 

成果物

  • リサーチ結果まとめ

現地視察

取り組み内容

  • 現地視察
  • 地域のリーダー(区長・自治会長・大場最高顧問)へのアンケート、ヒアリング
  • 栗原で活躍されている(一社)くりはらツーリズムネットワークさんとの交流

 

成果(物)

  • アンケート&ヒアリング結果まとめ
  • 現地視察での気づきまとめ
  • 地域リーダーとのネットワーク

cafe TAKAMO ドッグラン付き

コーヒー栽培

高森の地域リーダーにヒアリング

くりはらツーリズムネットワークさんとの交流


住民インタビュー

取り組み内容

  • インタビューの内容・計画づくり
  • 現地に赴き、高森の住民の方々にインタビュー(5組8名)
  • インタビュー結果をまとめ、事業計画づくりの準備

 

成果物

  • インタビュー結果のまとめ
  • 住民の方々とのご縁

広報活動

取り組み内容

  • 他地域の広報事例のリサーチ
  • プロボノの活動内容と高森の魅力を発信する瓦版づくり
  • 区長にご協力いただき、高森全戸へ瓦版を配布(3回。企業側担当者さんと区長の尽力のおかげで実現できました)
  • 住民の方からコメントをいただき、次号の改善を図る

 

成果物

  • 瓦版(第1号~第3号)
  • 瓦版発行スケジュール(しくみ化)

 

=瓦版第1号=

 

=瓦版第2号=

 

=瓦版第3号=


事業提案

取り組み内容

  • 事業構想のためのリサーチ(事業モデル等)
  • 里山の保全とワイガヤに資する、持続可能な事業を構想
  • 類似の事業をされている地域の方や専門家へのヒアリング(他地域事例:福島県西会津「石高プロジェクト」、奈良県明日香村「あすかオーナー制度」、宮城県「鳴子の米プロジェクト」等)
  • 現地に赴き、築館クリーンセンター様の経営陣に事業提案
  • 高森を散策し、魅力を発見(瓦版第3号に反映)

 

成果物

  • 事業提案書
  • 資金調達の候補をまとめた資料
  • 高森散策の写真(魅力的なスポット)

事業提案

プロボノメンバー


  • その他の成果(企業側担当者様より
  • 栗原市外からの現地視察に関し「のべ15名以上」との目標を立てていたが、プロボノ9名のうち、8名が1回以上現地に来てくれ、家族の同伴を含め、全11名・のべ20名に来ていただけたのが嬉しかった。
  • プロボノが主体的に他団体と関りを持ち、情報収集に努めていただいたことで、高森地区の活性化には農業が欠かせないとの方向性を導き出すことができた。
  • 瓦版については、住民の方から、「広報で見た人たち」「高森のために良いことを考えてくれる人たち」と仰っていただき、瓦版をきちんと見ていただいていること、活動への関心の高さを感じ取ることができた。
  • 最終報告は、「この地域のために」というプロボノのみなさんの思いが十分詰まった内容になったと思う。代表取締役からもプレゼンが進められていくにつれ、惹き込まれていったという感想もあり、高い完成度だったと思われる。
  • 高森地区は高齢者が多く、広報は紙ベースが有効という手ごたえを得た(瓦版が紙媒体でよかった)。
  • 受入企業の声(担当者様より)
  • 当プログラムの全体的な満足度:90%
  • 協働コーディネーターが、プロジェクト期間中のTodoを作成し、それに基づきプロボノが作業を進めてくれたので、私のマネジメントやミーティング時のとりまとめの負担が減って助かりました。
  • このプロボノ協働プログラムが、受入企業の社員教育を兼ねているのは大変理解できます。優秀なプロボノの皆さんと毎回意見交換を行えたことは、私自身にも良い刺激になりました。また、メンバー同士でワークを行っていたことが大変羨ましく思いました。同じ目標・目的に向かって一緒に物事を考え、それを進める仲間がいるというのは、素晴らしいことと思いました。
  • 提案した事業が次回に繋がれば、地域住民を巻き込みながら活性化に繋がっていくでしょう。プロジェクトとしてはいったん終了しましたが、皆さんとのご縁は今後も繋げていきたいと思っています。

 

  • プロボノの声

=感想=

  • 地域活性化はライフワークとしても非常にやり甲斐がある。散策で出会った方々の笑顔や親切な気持ちが忘れられません。
  • 故郷がある人には第二の故郷、故郷を離れた人にとっては新たな故郷になり得る距離に、高森があると思いました。
  • 現地を歩き高森地区の風景は相当に希少なものだと感じましたし、風景や食(米、山菜)を磨くことは地域の発展の可能性を広げると思いました。今ある希少性を活かしながら新しい希少性をかけ合わせることによって、発展していかれることを期待しています。
  • 地元の方々とお酒を飲む機会をいただいたり、高森のまちを見たりすることができ、新しい発見がたくさんで、本当に温かいひとたちに囲まれた、とても嬉しい時間でした。
  • 地方、中山間地、農業・農政などの社会課題ついて、プロボノでの調査分析、関係者へのヒアリング、現場訪問、資料や書籍を通じて理解を深めたことで、課題に取り組む賭場口に立つことができたように思います。また、ここで出会った方々との人的ネットワークは今後のキャリアを考える上でも大きな財産になりました。
  • 農業の再興を通じた地域活性化の取り組みと、プロジェクトオーナーが検討されている取り組み(産業を興す)のどちらか一方だけをすればいいということでなく、掛け合わせていくことが必要だと思いました。また、地域活性化は物理的側面と精神的側面の両方が大事だと思いました。
  • 従来の価値観(成長・効率・都市偏重)に疑問が呈されている中で、地方の重要性は今後ますます高まってくると思われ、高森にとっては大きなチャンスと考えます。高森にしかない豊かな自然と郷土文化、先人が積み上げてきた歴史を起点に魅力を磨いていただき、次世代につながるような取り組みを頂けると嬉しいです。
  • 志の高い方々と触れ合えたことでいい刺激になり、活力をいただきました。

 
=学び・気づき=

  • 産廃業者にとって地元・地域対策は共通の課題であり、各社が様々な取り組みを行っている。本業ではないが地域住民に直接的な利益をもたらす事業に、企業としてどういった目的意識・メリットをもって取り組む必要があるのかなどは、自身の会社にとっても学びになった。
  • プロジェクトオーナーと地域住民が同じ目的に向かって取り組める体制をつくることが何より大切であると感じた。
  • 共感、行動を得るため、伝える相手とのコミュニケーションを増やす、もしくは相手を知る機会を増やす必要があることを学んだ。今後の他の地域との関わりでも気をつけたい。
  • 思考、情報収集、構想作成、プレゼンなど、あらゆる面でメンバーから学ぶことばかりであった。仕事をしている際、他のプロボノメンバーの動きを思い浮かべながら行うことが度々ある。お互いに業界が違うからこそ、普段自社の中だけでは学べないスキルを学ぶことができた。
  • プロジェクト運営手法が大変参考になった。個人的にこの7ヶ月を振り返り、もし自分がプロジェクトマネージャーになったとしたら、再現できるように訓練していきたい。

 
=今後の抱負=

  • 成長&社会貢献が同時にできるため、「本業+社会課題解決活動」の2本立てが自分の志向に合うと感じている。引き続き、ソーシャルの活動ができる場を探し、今のような状態を継続していきたい。
  • 引き続き地域に関わっていきたい/近場でのまちづくりに携わりたい/他地域のまちづくりに関わりたい。
  • 自社で進めている複数の地域活性化の取り組みについて、地域・住民目線で改めて点検・見直しをし、一見すると遠回りに見えるかもしれない活動が、最終的には自社の事業の維持・継続を促進するものにつながることを考えたい。
  • 過程、結末を含めて、地域活性化の実態を経験することができた。この経験を本業の脱炭素による地域活性化、地域での災害対応などに直接活かすことができると考えている。
  • 引き続きプロボノ活動を続けたい。
  • 副業/兼業を始める。報酬を頂けるレベルになるよう、自分を磨いていきたい。

 
=協働コーディネーターへのコメント=

  • 検討の方向性が一方に偏りすぎないよううまくかじ取りをして貰えたことがよかった。
  • 最初に参考図書を決めたり、打ち合わせの際、議題の設定ややるべきことのファシリテーションがあったのがよかった。
  • 企業側担当者との緊密なコミュニケーションと人間関係構築を図って貰えたのがありがたかった。
  • 企業様とのやりとり、プロボノメンバーのまとめなど、プレイヤーであるメンバーが活動に専念し、かつ円滑に活動できたのは、客観的立場であるコーディネーターがいたからだと思う。社会活動はガバナンスが難しいと聞くなかで、支障を感じることなく活動することができた。

 

  • 担当コーディネーターより

築館クリーンセンターさんまで、最寄りのバス停から徒歩で30分以上歩いて通っていたところ、「クマが出るのに徒歩で来るのは根性がある!」と大場最高顧問(当時は会長でいらっしゃいました)に認めていただき、お取り組みが決まりました(大阪出身のシティーガールなもので、まさかクマが出るとは発想自体なく・・もっと早く言ってくださいと思ってしまった私 笑)。
 
高森は、小さいエリアで、こんもりしている感じが可愛らしく、アットホームで落ち着く感じがします。
住民の方々も、お話ししてみると気さくで心の温かい方が多く、とても素敵でこれからの可能性を感じる里山です。
 
自然散策中に、十数年ぶりに斜面で転んで擦り傷をつくり、たまたま近くにあった民家に庭の水道を借りに寄った際に、今朝採ったばかりというタラの芽を頂いたり、また別の民家で、瓦版の写真を見て顔を覚えていてくださり、会話がはずんだりと嬉しい思い出ができました。
 
プロボノのみなさんが、事業提案にあたり、自主的に調査やインタビューを重ねたり、いくつもの現地に体験に行ったりと、とてもバイタリティーのあるメンバーに恵まれました。
 
そうやってできた提案内容は、農業を軸に里山風景保全とワイガヤ創出を図るものです。

農業分野の新規事業を軸に、里山の保全、地域資源である温泉やカフェ等との相乗効果、若手との交流で地域の魅力を磨きながらの新しい事業の創出を生んでいき、波及効果を増大させていきます。
もって、プロジェクトオーナーの願いである、「里山の原風景の保全」と「ワイガヤ」を、地に足が着いた状態で一歩一歩実現していく内容になっています。
 
実現可能性と地域活性化への効果が高いものになっており、実行に移せば、地域住民の方々と域外の人を繋ぎ、里山の原風景の保全・振興とワイガヤに直接的に繋がる、高森の宝となる事業に発展していくと確信します。若者や起業したい人も集まって来て、次々にあたらしいプロジェクトや事業が巻き起こっていく予感がし、考えるだけでワクワクします。
 
一方、費用対効果の評価が厳しい企業さんの巻き込みや、マネタイズに関しては、ビジネスモデルにもう少し工夫が必要で、こうアレンジしてはどうだろうかと私なりにプランを再考するきっかけにもなりました。
 
この事業提案は、他の地域でも適用可能だと思うので(あらゆる地域でリサーチし、多様な角度から検証しました)、農業分野の革新、域外の若者・ミドルとの協働、既にある地域資源の魅力磨ぎを通じた地域活性化に興味のある地域の方にも、お声がけいただければ嬉しいです。
 
最後に、私たちよそ者を温かく受け入れてくださった、高森の住民のみなさまに深く感謝申し上げます。
私も、高森という地域が好きなり、愛着を感じていますので、ご縁が続くことを楽しみにしています。