1 事業の成果
<経営革新・創業支援事業>
【社外メンバー協働型(プロボノ事業)】
- 地元企業3社とプロジェクトに取り組むことができた。うち1社は継続(2期目)であり、1期目の成果を認めていただくことができたかたちだ。「プロボノ事業」「プロボノ」自体、宮城、東北ではほとんど知られておらず、受入側も参加者に関しても市場がないためゼロベースから開拓しているが、企業側に寄り添った案内をすることで他のサービスとは異なる利点を理解いただけ、ニーズがあることが確認できた。
また、実施していく中で、当初想定していた価値が実際のものであり、事業成果が上がっていくことに加え、協働のプロセスを通じて、受入企業側とプロボノ双方の成長、ノウハウ獲得に繋がることが確認できた。
この効果をより分かりやすいかたちで取集・見える化し、プロボノ事業への認知を高めていきたい。 - 「プロボノ」に興味を持ち、参加してくれる社会人が少なからず存在することが分かった。受入団体が営利の株式会社であってもプロボノは成り立つことが第2期でも証明された(ただし、成功のためには条件がある)。
- 社会人チームとプロジェクトで協働する中で、具体的な改善点をいくつも見つけることができた。一部の改善は第2期で実施したが、第3期で引き続き施策を考え実行していく。
- 2月からコロナ禍に見舞われたが、オンライン会議や3密を避けた会議を併用し、継続することができた。
企業によっては、コロナ禍に対応してプロジェクト内容・目標・成果物を変更して継続した。
withコロナの状況下でも、臨機応変な対応により、既に始まっているプロジェクトに関しては継続可能であることが実証された。(ただし、受入先が経営自体を停止する場合は、取り組みも停止になるだろう) - 前期にて、プロジェクト実施にあたり連携したWeb制作会社(仙台市)と今期も連携することができた。
こちらの状況を分かっていただけているため、追加・修正依頼もスムーズだった。
Webサイト制作のように、プロジェクト内容によっては受入企業、プロボノ、当会のノウハウでは不十分で、専門業者との協働が鍵になってくるが、連携を継続することで効率性が上がることが実感できた。 - 当会にはWebサイトがなく、facebookのみ使用しているが、プロボノ募集や活動報告をしっかり行うことで、「プロボノ 仙台」「プロボノ 宮城」等で検索するとトップページに出てくるようになった。
- 上記の検索で当会を知り、仙台市・市民協働推進課と宮城県・環境生活部 共同参画社会推進課の職員の方が当会を訪問くださり、プロボノ事業の現状や今後のあり方について意見交換することができた。
【社内メンバー型】
- 2期目で初めて実施することができた。1期目で「プロボノ型」(社外メンバーと協働)であったものが「社内メンバー型」(社内のメンバーでチームを組成)に移行したかたちだ。この型は、プロボノ型で一定の成果を出した受入先の中には、社内型に移行したいことも出てくるだろうと想定してつくった型だが、実際にニーズがあることが分かった。
また、いきなりプロボノを入れることに抵抗がある場合も想定しているので、次期以降も試していきたい。 - 1期目は当会を通じたプロボノとして参加いただいた方が、2期目は自社を代表するプロボノとして参加している。社内メンバー型では、当会のスタッフ以外にも外部から多様な専門人材を入れて協働する場合にも適応
可能であることが分かった(つまり、受入企業側がコントロールできる部分が大きくなり便利である)。
【学生協働型(インターンシップ)】
- 当会では、「まちの人事部事業」の一環で、企業の魅力を発信して求職者とランチ等ができる「ランチde就活ポータルサイト」を運営している。このプログラムと、インターンシッププログラムを初めて連携させることができた。つまり2つの事業間でシナジーを効かせられる可能性がある。
今回は、新型コロナウイルスの影響で、インターンシップ自体が中断したが、再開でき次第、経営強化と採用支援の両方を事業として持っている当会の強みを磨いていきたい。
<採用・就職・定着支援事業(まちの人事部事業)>
- 2019年9月より、プロボノを巻き込んで「まちの人事部」の構築をスタートさせた。企業ヒアリングの結果も踏まえ、プログラムメニューをつくることができた。
- 10月に企業向けに「採用ブランディング ワークショップ」を実施した。
このワークショップのプログラムづくりと当日運営は、プロボノにも手伝っていただいた。プロボノ5名が各企業のテーブルでサポートに付き、和気あいあいとしたイベントとすることができた。
アンケートの結果、全社が満足で、「採用活動を担う若手社員と一緒に参加したが、両者で意識合わせができて有意義だった」、「こういう実践型のワークショップをまた実施して欲しい」といった回答を得た。
今後も地域密着型の事業であることを活かし、理解と行動につながるイベントの企画・実施を強化していく。 - 地元特化型であることを活かし、「宮城県での新卒採用活動の最適化 勉強会」をプロボノと一緒に企画することができ、参加企業も集めることができた。
2020年3月であったため、コロナ禍で延期したが、地域密着ならではの具体的なコンテンツにニーズがあることが分かった。時機を見て再チャレンジしたい。 - 「経営革新・創業支援事業 学生協働型」のプログラムと連携させたサービスを開始し、契約いただけた。
「採用ブランディング→原稿執筆→ランチde就活ポータルサイトへの掲載」を学生インターンと一緒に行う、長期実践型インターンシップのプログラムにニーズがあることが分かった。
新型コロナウイルスの影響で中断しているが、時機と企業さんの状況次第で再開を目指したい。 - 「ランチde就活ポータルサイト」に関しては、魅力的なコンテンツ(構成、キャッチ・文章、写真)を自社で用意することが困難な地元中小企業が多いことが改めて明確となった。
採用ブランディング~コンテンツ作成までを支援するサービスなど、今後のサポートのあり方に示唆を得た。
2 事業の実施に関する事項
(1) 特定非営利活動に係る事業
経営革新・創業支援事業
<社外メンバー協働型(プロボノ事業)>
地元企業の新しい挑戦、課題解決に、普段は別の企業に勤める社会人、学生が一緒に取り組むプログラムを開発・実施。プロジェクトの設計から、メンバ
ーマッチング、プロジェクトの併走サポートまで一貫して実施
実施日時 |
年間を通して実施 |
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実施場所 |
仙台を中心に宮城県内、オンライン |
従事者の人数 |
1人 |
受益対象者の範囲及び人数 |
・宮城の地元企業3社:経営陣8人、幹部・社員10人 |
事業費の金額(単位:円) |
2,480,923 |
<社内チーム型>
受入先の社内チームに参画し、プロジェクト運営を併走サポート。会議に臨時にプロボノをアサインすることも可能
実施日時 |
4月~6月 |
---|---|
実施場所 |
塩釜市内、石巻市内、オンライン |
従事者の人数 |
1人 |
受益対象者の範囲及び人数 |
・地元企業1社:経営陣2人、幹部・社員12人 ・インターン生:1人 ・外部企業1社:3人 ・外部プロボノ:1人 |
事業費の金額(単位:円) |
400,677 |
<学生協働型(インターンシップ)>
長期実践型インターンシップ・プログラムの企画・実施
実施日時 |
10月~4月 |
---|---|
実施場所 |
仙台市内 |
従事者の人数 |
1人 |
事業費の金額(単位:円) |
199,457 |
地域特化型採用・就職・定着支援事業(まちの人事部事業)
- 地元企業・学生対象のイベント企画・実施
- 地元企業の採用情報を「ランチde就活ポータルサイト」に掲載・編集(取材・撮影、執筆、Web制作)
- プログラムの開発
- プロボノ・学生が地元企業の採用活動・育成・定着支援に参画できるしくみづくり
実施日時 |
8月~10月 12月~3月 |
---|---|
実施場所 |
仙台を中心に、宮城県内 |
従事者の人数 |
6人 |
受益対象者の範囲及び人数 |
仙台・宮城の地元企業62社、プロボノ5人 |
事業費の金額(単位:円) |
250,621 |